新築ワンルームマンション投資


SBI不動産サイトで面白い記事があったのでご紹介します。
「鷹の目と蟻の足を使う。」
不動産を鑑定する時には、鳥のように全体を俯瞰する目と蟻のように細かい情報を集める地道な努力が有効となります。本日の講演のテーマは、この「鷹の目と蟻の足を使う」をキーワードに話を進めていきます。

1.マンションの歴史

まず、簡単にマンションの歴史を振り返ります。
日本で始めていわゆるマンションが分譲されたのはいつのことだと思いますか。
それは、1956年(昭和31年)の東京都新宿区四谷の「四谷コーポラス」だというのが定説となっております。今を去ること52年前に、当時の日本信販の不動産部が分譲した物件で、大卒初任給が2,3万円だった頃に、150~200万円で販売されたといいます。このマンションの入居者は、死亡すれば新聞に死亡記事が出るような有名な方が多く、物件自体も、キッチンディスポーザーが標準で装備されるような豪華な仕様で、一般庶民には高嶺の花だっだそうです。
その後、昭和43年頃、大京が赤坂にライオンズ赤坂1号館を建築します。500~600万の価格で、当時は芸能人がキャッシュで買っていったとのこと、ここでもまだマンションは高額所得者向けの物件であったことがうかがえます。
状況が変わるのは昭和49、50年頃のオイルショックの時期です。この頃、いわゆる団塊の世代が適齢期を迎え、都下を中心にマンションの分譲が広がり、ようやくマンションが一般庶民の住居として広がってきました。
その後、昭和56,7年頃に、マンション業界は最大の不況期を迎えます。年間4万戸の供給に対し、年末の完成在庫が2万戸を越えていたということです。この昭和50年代の後半はいわゆる円高不況期でマンション業界はこれに巻き込まれていたことになります。

2.不動産の循環パターン

不動産には、経済と同じように循環のパターンがあります。まずマンションブームが来て、その後調整期、そして安定期に入ります。その後またしばらくするとブームが来て・・・と循環することになります。
現在の供給状況をざっと概観してみますと、全国で年間18~19万戸が供給されております。そして、そのうちの9~9.5万が東京を中心とした1都3県で供給されております。この首都圏の内訳としては、30㎡以下のいわゆるワンルームが1万戸、30~50㎡のコンパクトマンションが7~8000戸で、残りが50㎡以上のファミリータイプとなります。

3.中古マンションの資産価値

ちなみに、先ほどの四谷コーポラスは、52年前の60㎡で150~200万円で販売されたといいましたが、現在の中古市場で販売される価格は、2700~2800万円となっております。新築で四谷で60㎡だと、現在は7~8000万はするでしょうか。 四谷コーポラスは築52年を経て、依然それなりの価格で流通をしております。では、中古の資産価値はどこで決まってくるでしょうか。これは、4つのポイントが挙げられます。
(1)立地
マンションの価値は、1に立地、2に立地、3に立地です。立地さえ間違えなければ、中古市場でも資産価値の高いマンションとして評価されます。
(2)建物・土地の品質性能
例えば建物では、品質性能評価等がひとつの指標となります。土地に関しても、地盤や土壌の汚染度など、資産価値に直接影響を及ぼす要素となります。
(3)維持管理
短期・中期・長期の修繕計画がきっちりと立てられていて、小規模や大規模な修繕が予定どおり行われているかが非常に重要です。女性は美貌管理、マンションは維持管理、そして男性は健康管理が重要になります。
(4)経済の流れ
最後に経済の流れが影響します。不動産の価格は必ずいい時と悪い時があります。そのどの時点で評価するかによって当然に価値は変わってきます。

4.老後のポケット

私は老後には3つの収入のポケットを持てといつも言っております。
(1)適度な労働所得
一つは適度な労働所得です。日本で一番の長寿県はご存知でしょうか。鷹の目で見ると確かに沖縄県になります。しかし、これは蟻の足で調べてみると少し違ってきます。沖縄は確かに女性は全国で長寿第一位なのですが、男性は47都道府県中20位以下となってしまいます。では、男性の長寿一位はどこでしょうか。長野県です。長野県は実は60歳以上の労働比率が最も高いんですね。このように、セミリタイアして、少しで労働収入を持つということが非常に重要になります。
(2)年金所得

二つ目は年金所得です。老後ゆとりのある生活を送るためには月39万円が必要だと言われております。年金が現在の水準で24万程度だとすれば、残りの15万円をどのように調達するのかが一つのポイントになります。月15万だとすれば年180万円となり、これを例えば貯蓄の利子から得ようとすれば、0.3%の利率だとしても、税を勘案しなかったとしても6億円の資産が必要だということになります。

(3)資産所得

いわゆる、自分が何もしていなくてもお金を稼いでくれる資産を持てということです。例えば月10万円で賃貸できる物件があれば、一日に3333円のお金が、自分が何をしていても入ってくることになります。夜10時から朝6時まで寝ていても、財布の中には1111円が入ってくることになります。この時間という概念が非常に重要です。

5.東京都の開発状況について


都市緊急再生整備地域というものが国交省によって指定されています。都市の再生の拠点として、都市開発事業等を通じて、緊急かつ重点的に市街地の整備を推進すべき地域として、全国で44箇所指定されていますが、このうちの7箇所が東京の23区内となっております。7箇所とは言え、面積は40%を占めています。東京の7箇所はというと、
(1)新宿西口から北口にかけてのエリア
(2)大崎エリア
(3)新橋ベイエリア
(4)東京・有楽町エリア
(5)六本木・赤坂エリア
(6)秋葉原エリア
(7)新宿富久町周辺
こう見てくると、やはり、山手線の沿線を中心に再開発されていきます。1都3県で77路線1100駅が存在しますが、その中で山手線29駅はやはりスーパーブランド路線であるといえると思います。また余談になりますが、山手線は時計と逆周りに再開発が進んできました。最後は荒川区の日暮里だといわれています。底地(借地権)が多く、再開発が最も難しい土地といわれております。
さて、こうして再開発される東京の都市ですが、キーワードは「融合」です。例えば、新宿西口は、従来は都庁を中心としたエリアに開発は集中しておりましたが、住友不動産が進めた北口一帯開発の結果、すでに中野坂上当たりまでは一体化された都市とみることができます。また、原宿と渋谷はかつては別個の街でしたが、現在では明治通りにそって一体化しておりますし、中央区も豊洲の開発にあわせて拡大しております。
ちなみに、白金に住み優雅な生活を送る奥様たちをシロガネーゼといい、横浜市のあざみ野ではアザミネーゼといいます。では、浦安周辺や豊洲周辺ではなんと言うかご存知ですか? マリナーゼにキャナリストといいます。こうした愛称は土地がブランド化した証左ですね。

6.土地の評価


土地の評価には第三者の目、客観性が必要になります。自己満足で物件を買うと失敗します。では、現在土地は買いなのでしょうか。昭和50年代からバブル期までは、GDPが2倍になったのに対して地下は4倍になりました。94年以降は逆バブル状態で、GDPは増加していますが、地価は下がり続けています。これは地価に上がる余力があるという見方もできます。
やはり人口の減るエリアでは地価が下がっていきますが、では、東京はどうでしょうか。今後東京は「東京」から「TOKYO」になると考えられます。これは東京がアジア商圏に取り込まれていくことを表します。例えば、現在1/17は○○結婚という状況です。この○○には何が入ると思いますが? 出来ちゃった結婚ではないですよ。そう、国際結婚です。この事実一つ見ても、東京がアジア商圏に位置し、グローバル化していることがうかがわれます。こうした結婚の多様化がもたらすものを、少し違う観点から見てみましょう。
超高層マンションが今東京で流行っておりますが、これはどのような方が買われていると思いますか? これは4つに分類できると思います。
一つは、自己居住用に買われる方、二つ目に投資目的で買われる方、三つ目にセカンドハウスとして買われる方。さて、4つ目は? これはマルチハビテーションの方です。マルチハビテーションとは何でしょうか? 先ほどの国際結婚ではないですが、結婚形態の多様化に伴い、居住形態も多様化しております。週末婚、月末婚、など一つの夫婦が複数の住居を所有し、それぞれの生活形態で住み分けるということが発生しております。究極は老後を一緒に過ごす「終末婚」だそうですが。ですので、東京都の住宅事情は、単なる統計には表れないウラを読む必要があります。

7.容積率の話

東京には高層ビルが林立しておりますが、東京23区の平均建築回数をご存知でしょうか。これ、実は3階に届いておりません。ということで容積率のお話をします。東京では、容積率の緩和が進んでおります。例えば、丸の内の丸ビルですが、従来の800%から1000%へと容積率が緩和されております。これは東京駅が自分の容積率を三菱地所に売却して可能になったものです。こうした隣接地での容積率の融通のし合いを、連担建築物設計制度といいます。このように、東京では容積率を拡大する方向で進んでおりますが、これは、とりもなおさず、空中に含み資産が発生するということを意味しております。こうした流れの中で、東京は幹線道路沿いで角地はやはり非常に価値の高い土地となります。現在では地下鉄13号線開通予定の沿線が超目玉となるでしょうか。 13号線といえば、余談になりますが、東京は非常に交通網が発達しているので、線と線を繋げると一気に利便性が上がることがあります。こうした点も注目してみるといいと思います。

8.マンションの話

今後マンションを検討するにあたっては「平方メートル(m2)だけではなく、立方メートル(m3)も大切」ということを申し上げたいと思います。つまり、階高が重要だということです。これは、階高であれば、将来的なリフォーム時などに、非常に可変性が高いからです。同じく、ワイドスパンのマンションもいいですね。実際のm2が有効に使えるかどうかが重要ということです。 例えばマンションは地価が高騰したバブル期に極小化したことがあります。現在では販売上小さくできないから、バブル期より早くマンションが郊外化しています。そうすると、条件の極端に悪いマンションというのが登場します。資産価値の下がるマンションが登場します。資産価値が下がるマンションとは、つまり供給が多く、人気がないマンションですね。こういうマンションは共用部分がいいかげんなものが多いので注意が必要です。今後は、自分のものとして扱う専有部分だけでなく、長期的な修繕計画も含めて共用部分がしっかりしているマンションというのが資産価値が高まると思います。共用部分を買うという発想ですね。地域的には、学生、社会人の両方を取り込めるストライクゾーンの広い地域を探してください。例えばの話ですが、あるデベロッパーが神奈川県の南武線沿線の武蔵中原という駅にマンションを建築しましたが、これが売れないマンションでした。そこで、どうしたかというと、南武線沿線は日本を代表する大企業の工場が非常に多いのですが、そうした大会社の社宅として貸したのですね。すぐに満室になりました。このように、大企業の社員のような入る人の属性によってもマンションに付加価値がつくんです。 他にも、アドレスがファッション化する場合もあります。例えば、日本女性の30代独身率は全国では30%弱なのですが、東京の目黒区世田谷区では48%にもなります。世田谷や目黒というアドレスに引かれて若い女性が集まって、価値を上げているわけです。

9.住宅の取得について

今後住宅を取得するには、以下2つの観点が必要になってくるでしょう。 一つはアプリシエーション。日本語にすれば資産価値のUPといえるでしょうか。例えば所持している不動産を賃貸に出していても、家賃が下がるようであれば出口価格も下がるということを意味しています。ですので、常にアプリシエーションを意識して、資産価値のUPを念頭におく必要があります。 もう一つはモゲージリダクションです。不動産をローンで購入して、賃貸に出している状況を考えてみます。家賃収入が10万円で、ローンの返済が10万円だとします。すると皆さんは収支はプラスマイナス0円だという判断をするんですが、これが間違いなんですね。ローンで返済している10万円のうちのいくらかは元金の返済にあてられているわけですから、払えば払うほどご自分の純資産は増えていくんです。こうした観点から不動産を考えるのがモゲージリダクションです。

10.住宅ローンについて

住宅ローンを早く返すコツについてお話します。一つ確実なのは、コツコツと繰上げ返済を重ねていくことです。繰上げ返済はそのまま元金部分に充てられますので、元金部分だけでなく、そこに対応する利息分も一挙に消去することができます。ですので、繰上げ返済は、元金充当が少なく、大部分利息の返済に充てられてしまう最初の5~10年が勝負だといえましょう。二つ目は、この元金の話の延長ですが、二つ以上の住宅ローンを抱えている場合、金利ではなく、元金のウェートの低いほう、つまり元金の多く残っているほうから返済していくということが考えられます。三つ目ですが、繰上げ返済についても、短・中・長期の観点をもって返済を進めていくことが重要です。一生の中では家計が楽になるステージが2回訪れます。一つは結婚後共働きで子供のいないDINKSの時期、そして子供が成長し、教育資金から開放される時期です。こうした時期に狙いを定めて返済額を大きくしていくということも大切でしょう。また、ローンで投資物件を所持されている方は、家賃収入+自助努力で返済していくということも大きなポイントになります。

11.世界的な流れを概観

世界的なトレンドを見ると、金融資産から実物資産への移動が起こっています。実物資産の主なものは、金、原油、不動産となりますが、これらに共通するのはどれも有限なものであるということです。この中でも価格が下がっても損をしないのは不動産だけだといえるでしょう。また、現在の円高+デフレの影響で、海外から見ると日本の不動産はいま割安に映っております。 具体的に外資系会社が狙う日本の不動産にはどのようなものがあるでしょうか。まずは「空に近い」ものが挙げられます。空に近い、つまり空港へのアクセスがよいということです。昔は京急の空港線沿線といえば、騒音がひどく敬遠されておりました。またそれだけに出遅感があり、現在は非常に人気の高い地域となっております。 次にロケーションのよい土地です。外国人は日本人ほど方角にこだわらないといえます。目の前に建物が建っている南向きの物件より、眺望の開けた北向きの物件の方を好む傾向があります。このように、日本人と外国人では住宅の価値観が異なっているのはよくあることです。例えば豊洲近辺にしても、日本人から見ると、埋立地、工場跡地等の理由で敬遠しがちでしたが、外国人から見れば、銀座から5分のアクセスであの価格は非常に貴重に映るそうです。 余談ですが、現在東京23区内であれば賃貸のつかない場所はないと考えて差し支えないと思います。少しくらいの郊外であっても、今後はSOHOの需要等が見込まれるので、物件の需要は高いと考えております。 簡単に、サブプライム問題が取り沙汰されるアメリカの状況についても少し触れておきます。アメリカは歴史的に地価上昇→調整を繰り返してきております。変わっているのは、若者は社会に出ると、年金対策でまずアパートを購入します。そしてその後自らの居住用の住居を購入します。 アメリカではホームエクイティという考え方が浸透しております。1億円の借金で買った家が1億2千万円になれば、その部分を担保に融資を受けてファイナンスをします。ですがこの含み益は不動産価格が調整に入ればすぐになくなってしまいます。このようなファイナンスをしていると住宅の下落にまでレバレッジがかかってしまうことになります。

12.最後に

人間は、住宅のクオリティに対する欲望が非常に高いといえると思います。衣食住とあって、衣食はがまんできても住はガマンできないのではないでしょうか。例えば、バブル期にアルマーニを着ていた人間が、経済状況の悪化で量販店で5万円で買ったスーツを着る、これはガマンできるんです。ですが、一度グレードの高いところに住んでしまうと、これを下げて暮らすというのは非常に難しいのです。 こうした観点から、住宅を供給するという仕事について考えてみます。公団その他による住宅供給は先細りになっており、いまや社会インフラとしての住宅供給は民間に頼るところが大きくなってきております。そう考えると住宅の供給という仕事は、半ば公共事業であるということができ、非常に気概のある仕事と考えられます。 民間によるマンション分譲が始まってからの過去52年の歴史の中で、都心回帰と低金利が重なったのは例がありません。不動産の取得を検討している方はこの機会を是非とらえてください。金利で言えば、変動金利を選択し、低金利のうちに元金をどんどん返していくというのも一つの方法です。 私の好きな外国の言葉をもって、最後の話にしたいと思います。「我が家には安物を買う余裕はない」長期保有や修繕の大切さを表していると思います。長期で安定的に価値が落ちない物件を所有することが非常に大切になります。期間利回りもそれを維持していくために、ハード部とソフト部で効率的にカバーしていくことが必要になっていくでしょう。


SBI新築物件投資より
http://www2.re-guide.jp/investment/invest_nh/

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